弱い者いじめ(13-➁) [自尊心]

学校における「弱い者いじめ」が無くなりそうにありません。文科省による調査(平成2年度)では、小・中・高校および特別支援学校におけるいじめの認知件数は517.163件/年もありました。
これは報告されたものだけで、実際にはもっと多いに違いありません。
いじめは、自尊心の低い人(子)の優越コンプレックスが顔をだす負の補償行動の一種です。
人は、誰でも自分のことを価値がないとは思いたくない。しかし、他者と比較すると自分が劣っていてとても価値ある存在とは思えない。(しかも、小さいときから劣っている側面を見るよう育てられてきていると、ついつい自分の劣っているところと他者の優れているところを比較してしまう。)
そこで、せめて自分より劣っていると思われる子を見つけてきて、“自分のほうが偉いんだ(上だ)”と思いたい。そこにいじめが起こるのだ。いじめる対象は、自分より劣っていて反抗しそうにない子なら誰でもいい。そして、いじめることで自分の体面を保とうとするのです。これは、明らかに優越コンプレックスのなせる業です。
ところが、1対1になるとケンカになるのでそれは避けたい。そこで同じような境遇の仲間を引き入れて集団でいじめることになるのです。
このような子の周りには人は集まろうとしない。他者との間に対等な関係を築くのが難しく、周囲の子どもたちから孤立し、同じような境遇の子だけが“傷をなめる”ようにして集まります。そして、最初は、ひと目のつかないところでこっそりといじめるのです。
周囲の子どもたちは、自分にとばっちりがこないように見て見ぬ振りをすることが多いものだから、なかなか表面化しにくいと言われています。
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