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21世紀を担うリーダー養成講座通信(1) [21世紀を担うリーダー養成講座2010]

1.「21世紀を担うリーダー養成講座」が始まる

4月10日、淑徳大学の公開講座である第五期講座が、同大学池袋サテライト・キャンパスで開催され、この日は入学式が行われた。
大学からは足立叡副学長が、またこの講座を始められたAFLACの大竹美喜最高顧問・創業者が参加されそれぞれ開講の挨拶をされた。

(1)足立叡氏の挨拶の要旨:
今日の大学は3つの役割で評価されている。(学問の)教育、研究、社会貢献の3つだ。淑徳大学としては、このうち教育と社会貢献を目指そうとしており、「リーダー養成講座」は社会貢献を担うものとして位置付け重要視している。淑徳大学の歴史は1919年にさかのぼり、社会福祉を中心に置いて発展してきた。皆さんがここで学ばれるのも何かのご縁で、これから半年間切磋琢磨してリーダーシップを身に付けて欲しい、としてヘッドシップとリーダーシップの違いについて述べられた。
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(2)大竹美喜氏の挨拶の要旨:
歓迎の辞を述べられたあとで、財務省の「平成22年度わが国の財政事情」をもとに、日本の財政事情を説明され、「我々は後世に大きな負債を残そうとしているにもかかわらず、政治家は国家ビジョンを打ち出せないままばら撒き予算を通してしまった」。現在の日本は「うつ病国家」であり、将来に希望を見出せないままその日暮らしをしている。政治家だけでなく官僚も、また財界もおかしくなってしまった。
我々としては、今こそ将来を見据えて進んでいくしかない。そのためにもリーダーシップが求められており、皆さんはしっかりとここで実学を学んで欲しい。
それと、人間学を学んで欲しい。すべてはそこから始まるのだ。
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(3)事務局からの説明等
事務局(織田)から次の点の説明があり、引き続き記念撮影、昼食をとって解散した。
①6ヶ月間のスケジュール(一部日程変更があった)。
②次回の合宿(4月24日―25日)の案内
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リーダー養成講座通信(2) [21世紀を担うリーダー養成講座2010]

 4月24日―25日に千葉の幕張にあるOVTA(海外職業訓練協会)で一回目の合宿が行われました。この合宿には、OBの根本幸治さん(一期生)、竹中吉生さん(二期生)、藤堂剛さん(四期生)が参加された。また、懇親会から二期生の宍倉信行さんが参加され、賑やかな合宿になりました。

この合宿は、受講生が早くお互いに知り合い、6ヶ月間の研修を楽しくするために行われるもので、会社案内をもとにした自己紹介、研修、コミュニケーション・ゲーム、本「武士道」の輪読、および懇親会を組み合わせて行われた。
・研修については、山本建夫氏がファシリテーターとなり、AMM(アドベンチャー・フォー・メンタルマネジメント=心の冒険)プログラムを学んだ。
このプログラムは、認知心理学と脳生理学の理論をもとに組み立てられており、「個人の自立と目標達成」を目指すもので、一人一人が自分の目標をアファメーション形式で披露することになった。
社内では決して語られることはないようなことでも、ここでは安心して自分というものを出せることがわかった。

・2日目の午後からコミュニケーション・ゲーム(NASAゲーム)を行った。
ここでは、「6人の擬似組織をつくり、それぞれの役割を果すことによりある共通解を探す」というものだが、意外とうまくいかず、ゲームの後でのフィードバックで反省の弁が多かったのも例年のことだ。
これを教訓にして、日頃の仕事の進め方に活かしていただければありがたい。

なお、次回は5月15日(土)に、池袋の淑徳大学サテライト・キャンパスで開催されます。

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リーダー養成講座通信(3) [21世紀を担うリーダー養成講座2010]

5月15日(土)は、次のお二人の講義がありました。
・長谷川匡俊氏(淑徳大学学長)の「般若心経のこころ」
・今井智之氏(元昭和シェル石油の常勤監査役)の「グローバルに通用する経営思考」

1.長谷川匡俊氏の講義内容は以下の通りです。
 「般若心経」は玄奘三蔵法師が7世紀にインドから持ち帰ったサンスクリット文字の経典を訳出したものです。ただ、漢字に訳しきれない言葉は、原語のサンスクリット語の音をそのまま残している。経典は262文字からなり、大乗仏教の教え(真言)のエッセンスが網羅されている。
「般若波羅蜜多」の般若は智慧の意味であり、波羅蜜多は到彼岸、完全に到達するという意味。すなわち、<「ほとけの智慧の完成」の真髄を教えるお経>という意味。
経文の解釈は意訳にもとづいて行われた。そしてキーワードである「色即是空、空即是色」は次のように説明された。
字句どおり解釈すると、「存在は空にほかならず、空は存在にほかならない」ということだが、これは「あらゆる事物はそれ自体としては実体をもたない(空)ということ。すべては変化し、流動するということ。」
全体の意味と流れを捉えたところで、受講生は講師の後を追って経文の唱和を数回繰り返した。
生きる哲学である「般若心経」が身近な存在になってきた。
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2.今井智之氏の講義内容は以下の通りです。
 今井氏はメジャーのシェル石油で働いた経験から、日本では「グローバルというのはアメリカ化と受け止めている人が多いが、アングロサクソン化というのが正解だ」として欧米企業と日本企業の考え方の相違を対比させながら説明されました。
・英国のガラス会社を買収し、その会社の社長を本体の社長に据えた日本板硝子の例
・日本郵政の「かんぽの宿」売却にあたって当時の総務相と社長との間で交わされた情緒的で曖昧な議論の例
・新東京銀行設立時の情緒的な議論の例とその後の動き
などを例としてあげられ、日本的経営には「ロジカルシンキング」の視点が抜けていると指摘される。それを「経営計画のあるべき姿」、「投資案件審査の留意点」、「業績改善への思考改造」、「効果的な組織運営」の4つの切り口から説明されました。
そして、結びとして、論理力というのは説得力の源泉であるとして、次の5つを挙げられました。
1.Relevance : So What? ・・筋違いをなくす。
2.Rationale:  Why So? ・・根拠を質す。
3.Priority:  重点思考
4.Date & Information based arguments: 情報分析にもとづく議論
5.Messages rather than knowledge: 知識の披露より信念の発信
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21世紀を担うリーダー養成講座通信(4) [21世紀を担うリーダー養成講座2010]

5月29日(土)は、次のお二人の講義がありました。

・倉重英樹氏(RHJインターナショナル会長、(株)シグマクシスCEO)の「グローバル経営に挑む」
・牛久保雅美氏(サンデン株式会社会長)の「私の経営論―デミング賞」

1.倉重英樹氏の講義要旨:
 今という時代の特徴は次の3つに集約される。
・次に何が起きるかわからない
・何が正しいことかわからない
・参考になるものが少ない
そのため、個人としての生き方は次のスタンスを保つことが必要になる。
・世の中の動きを関心をもって見守る
・自分のやりたいこと、信じたことをやる
・人(能力・モチベーション)中心にやっていく
ところで、マクロのトレンドとしては、「工業社会から知識(感性)社会へ」と描けるが、中身としては、アナログIT→デジタルIT、ローカル→グローバル、消費者→生活者、付加価値→課題解決価値、従業員→プロフェショナル、などのトレンドである。
これらの変化の中でビジネスをやっていくには「プロダクトビジネス」と「ソルーションビジネス」を組み合わせてやっていく必要がある。そして、顧客をパートナーにしてコラボレーション(従来はネゴシエーション)するスタンスが必要になる、とも言われる。それができれば「成功報酬型のビジネスモデル」が待っている。
それを行うのは人であり、個人としてはプロフェショナルが求められる、としてDavid Maisterの「プロフェショナルとは常に研鑚する人である」という定義を紹介された。それは次の問いに答えることである。
①どんな点で昨年よりも、市場にとって価値ある人になったか?
②過去に比べて市場にとってより価値のある人となるためのプランは何か?
③この1年、具体的にどんな新しいスキルを身に付けたり、強化したりするか?
④これから先、3年間のキャリアにおける個人的戦略は何か?
⑤将来、市場にとって魅力的になるためには何ができるか?
⑥厳密に言って、何によって知られたいのか?
 講義の後で活発な質疑応答が行われました。
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2.牛久保雅美氏の講義要旨:
 牛久保氏は、サンデン(株)は「冷と暖」に関する快適さを追求する企業として海外40箇所に事業展開してきた、として会社概要を次のように紹介されました(ビデオ放映あり)。
①1943年(昭和18年)創業
②資本金110億円
③従業員数14,000名(海外を含む)
④3事業部制―自動車機器システム事業、流通システム事業、住環境システム・その他事業
⑤ 4局体制―アジア、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア―で運営している。
 デミング賞にチャレンジしたのは「サンデンの顧客は世界を代表する企業であり、その顧客のレベルに合わせた製品を届けないと相手にしてもらえない。どうしたら顧客に満足してもらえる品質の製品を納入することができるか」ということからスタートした。
 そして、取り組みを始めて10年経って受賞することができたが、そのプロセスで品質に関する色々なことを学んだ。それが今日のサンデンの基礎を築いたと思っている。
 グローバルな事業展開をするに当たっても、品質レベルを高度に保つために、世界的規模でサンデンQC運動を行っている。
 サンデンの活動はSTQM(サンデンTQM)として独自の展開をしてきたが、すべて人の問題としてとらえ、社員教育に取り組んでいる。世代交代もあり、継続して取り組むことが大切だ。
 なお、講義の後で活発な質疑応答がありました。そのなかで、「今後の自動車はどうなるか」という質問に対して、「冷暖房というエネルギー消費を考慮に入れると、一挙に電気自動車になるのではなく、ハイブリッド車が本命になる」という答えが印象的でした。
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21世紀を担うリーダー養成講座通信(5) [21世紀を担うリーダー養成講座2010]

6月12日(土)は、次のお二人の講義がありました。
・龍村仁氏(映画監督)の「地球と命」
・大竹美喜氏(AFLAC創業者・最高顧問)の「AFLACの創業と経営」
 
(1)龍村仁氏の講義要旨

イギリスの生物・物理学者ジェームス・ラブロックが唱えるガイア理論―地球はそれ自体がひとつの生命体である―にもとづいて、龍村監督が心血を注いで制作してこられた「地球交響曲(ガイアシンホニー)」の考え方について事例を交えながら披露された。
1992年の交響曲第一番から2006年の第六番まで、自主上映だけで約230万人が動員された。今年に入って、第七番が完成しいよいよ上映が始まった。
「出演者はいずれも、現代人の常識からすれば“奇跡”を起こした“超能力者”にみえる。しかし、決してそうではない」と龍村氏は言う。
彼らはただ、自分の身体との対話をつうじて、自分の命が、他のすべての自然(命)とつながっていることを思い出しただけなのだ。
だから彼らはトマトや象や波や地球と“話”ができる。一方現代人はこのつながりの感覚を忘れてしまった。その結果、トマトや象と話す言葉を失い、他者との連帯感を失い、そして自然や地球そのものと対話できなくなっている。
なお、今回制作された第七番は「全ての生命が潔く健やかに生き続けるために」という「自然治癒力」をテーマにしており、次の3人と日本人の原風景である「日本神道の美とその背後にある自然観に触れることによって、私たちの魂の内に眠っている“生かされている”という体感が甦ることを願っています」という監督からのメッセージが全てを語っているように思われる。
・アンドルー・ワイル(統合医療医学博士):自発的治癒力
・グレッグ・レモン(ツール・ド・フランス覇者):自転車的未来へ
・高野孝子(環境教育活動家):昔の叡智は未来の科学
なお、この七番は7月17日~8月27日間に東京都写真美術館ホールで公開(自主上映)されています。是非足を運んで龍村監督のメッセージを感じてください。
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(2)大竹美喜氏の講義要旨:
まず、今回の菅政権の交代について、施政方針で打ち出された「強い経済、強い財政、強い社会保障を実現して最小不幸社会をつくる」というのは矛盾している、として私見を述べられた。
そのうえで、情報が氾濫している中で、何が本質で真実かということを見極める心眼をもつことが必要だと結ばれた。
その後で本題のテーマにもどって、大竹氏の考える経営観について資料をもとに説明された。
そのなかで特に強調されたのは、経営哲学についてであった。
つまり、経営には哲学、志というものが必要だということです。ロジック(頭脳)だけでは人はついていかない。管理することはできても人を導いていけない人をたくさん見てきた。経営には人格(人間性)が必要だ。
自分も35歳でAFLACを創業したが、若年であったので3人の人に仕えて副社長として帝王学を学ばせていただいた。勿論良いことばかりではないが、そのときの原体験がベースとなって私の経営哲学というものが出来上がっていった。そして、実践を通じて今でも洗練させている、として次の4つをあげられた。
①卓越した何かをもつ。
②噂に惑わされず、事実のみを信じる。真実を見極める目が必要。
③失敗から学ぶ―失敗を恐れない。
④人を選ぶ―企業は人なり。
なお、日本は現在グローバリゼーションという第三の開国を迫られており、その中で生き残るためには管理型社会から脱却して自律型社会にならなければならない。そのために「リーダーはビジョンを語り、リスクの請負人にならなければならない」としてケネディ大統領の言葉を引用して講義を終えられました。
講義の後で活発な質疑応答が行われ、質問時間(1時間)があっという間に終わりました。
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21世紀を担うリーダー養成講座通信(6) [21世紀を担うリーダー養成講座2010]

6月26日(土)は、次のお二人の講義がありました。
・石田勝紀(緑進学院代表、元郁文館夢学園理事)の「若者たちはどこへ向かうか」
・戸田秀明(元NTT監査役、元日本情報通信社長)の「コーポレート・ガバナンス」

(1)石田勝紀氏の講義要旨

石田氏は横浜で自ら経営する進学塾でのエピソードを語られ、生徒の成績が驚異的に伸びるコツを披露された。そのポイントは受験テクニックではなく、心をしつけること。具体的には、挨拶・時間厳守・整理整頓を徹底的に習慣化し、本人に自信と積極性をもたせること。指導者は子供の表情から子供の習熟度と感情を推し量り、常に子供の気持ちになって同じ視線にたち、ほめながら成長を促す重要性が強調された。次に、(株)ワタミ社長の渡邉美樹氏にスカウトされて郁文館夢学園の学校経営を任された話があり、教員の惰性した意識を改革する難しさが語られた。授業風景をビデオに撮り、先生自身にその評価を委ね、改良点について自ら気付いてもらうことで、授業内容が飛躍したという。現在、石田さんは現状の日本の教育システムに大きな危機感を感じ、リーダーシップを発揮するような人材を作るべく、自ら財団を立ち上げ、海外体験等を積んだ常識にとらわれない学生や社会人を社会に創出すべく活動を始められた。
石田さんは42歳と受講生と同じ年代で、素晴らしい情熱と正義感と洞察力に優れ、受講生からの評価は非常に高かった。
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(2)戸田秀明氏の講義要旨

戸田氏はまず、「株式会社とは何か、会社は誰のものか」との問いかけから始められ、不祥事を起こさないためのコーポレート・ガバナンスについて話を進められました。
会社経営において、従業員を中心とした日本流と、株主を中心とした米国流の違いについて説明が加えられ、エンロン事件や西松建設を始め、具体例を交えながら解説された。
不祥事のおこる原因として、長年の慣行、利益至上主義、チェック体制不備が挙げられた。最近の傾向としては、株主を重視する会社が多く、配当性向や利益の株主配分が高くなってきた。
そもそもコーポレート・ガバナンスは、株主の権利を重視せよ、という株主の主張から生まれて発展してきた。まとめとして、コーポレート・ガバナンスは、企業経営を監視し、不祥事を防ぐためのメカニズムであり、良きコーポレート・ガバナンスは良き企業文化(風土)の上に作られることを強調された。
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リーダー養成講座通信(7) [21世紀を担うリーダー養成講座2010]

7月10―11日に2回目の合宿があり、次のようなスケジュールで研修が進められました。そのうち初日の外部講師の講義要旨を要約します。
10日 10:30-12:00 企業文化とその診断(竹内予侑子)
    13:00-15:00 異文化と企業経営(渥美育子)
    13:15-17:30 格付けと企業診断(三浦后美)
    18:30-21:00 夕食と懇親会
11日  9:00-11:30 効果的なプロジェクト管理(事務局)
    12:30-14:00 「武士道」(新渡戸稲造)を読む(事務局)

(1)竹内予侑子氏(HS-JAPAN代表)の講義要旨:
1)企業文化と業績との間には長期的に見ると密接な関係があり、次の3つのパターンに分類できる。
①建設的企業文化
②受身的・防衛的企業文化
③攻撃的・防衛的企業文化
2)企業文化は要素別にみるとそれぞれ4つの項目を内容としており、以下のようになる。そして、それらを円環図として表示するのが特徴。
①建設的企業文化:達成、自己実現、人間尊重、協調
②受身的・防衛的企業文化:承認、慣習、依存、回避
③攻撃的・防衛的企業文化:対立、権力、競争、完全主義
3)理想とする企業文化と現状の企業文化を知ることによって、理想に近づけるよう実践的なテーマにも応えられる。
4)その後で、一人ひとりで、120問の質問に答えて、自社の企業文化を診断した。
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(2)渥美育子氏(MPF社社長)の講義要旨:
講義は「真のグローバル人材になれば、新しいタイプのリーダーになれる。」という戦略的テーマをもとに、次の順序で進められた。
1)グローバル時代のモデルチェンジ
2)グローバルマインドの設定:世界市場で重要な7つの能力
3)68億人の人々の心の構図を読み解く「文化の世界地図」
4)日本浮上のための戦略

渥美氏はまず、1991年に冷戦体制が終焉し、グローバリゼーションが始まったが、日本はその波に乗れないでいる。
それは、日本(人)がこの流れの大きな変化の意味を理解していないからで、それがないと先に進めない、として、世界市場で重要な7つの能力をあげられた。
①俯瞰視点の獲得
②空間軸(世界空間)と時間軸(5000年)の設定
③メガトレンドの読み取りとビジョンの設定
④マルチカルチュラルレンズを使用
⑤マクローミクロ間の自在な(視点の)旅が可能
⑥スピード感
⑦英語での発信力
そのうえで、世界市場でビジネスを行うには、それぞれの文化圏でのカルチュラル・モチベータとカルチュラル・ディモチベータを知る必要がある、として、世界を4つの文化コードに分類され、その特徴を説明された。
○文化コード
①モラルコード:人間関係中心
②リーガルコード:ルール中心
③レリジャス・コード:神の教え中心
④ミックス・コード:2つのコードが交じり合ったもの
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(3)三浦后美氏(文京学院大学教授)の講義要旨:
講義は「(債券の)格付けとは何か」からはじまり、デフォルトの確率との関係でAAAからC格まで分類されている、として格付けの違いによっておこるデフォルト率を説明された。そしてAAA-BBBまでが投資適格水準、BB-Cまでが投機性水準として受け止められている。このうちC格は一般的にジャンクボンドと呼ばれている。
次いで、「格付け決定における定性分析と定量分析との関係」を説明され、企業の分析・評価には財務リスクだけでなく、事業リスクを見ていく必要があること、そのウェイトはその時々の状況で異なり、総合評価していく。
その後で、世界の格付け機関とその特徴を説明された。
そして、興味あるテーマとしてJALとANAの格付け結果の推移を説明され、JALが2006年の段階ですでに危険信号が発せられていたにも関わらず見逃されてしまった経緯を説明された。
その他では、サブプライムと格付け問題、また債券以外の大学や病院の格付けについて言及された。
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