12.マインドセット介入(9) [ストレスを味方につける]

これまで述べてきたことではっきりしたことは、ストレスに対する考え方を変える必要があるということだ。あとは、その考え方を変えるにはどうしたらよいかということになる。
教授は、ストレスに対する考え方を変えることによってパフォーマンスがどうなるかを検証するため、「マインドセット介入」とういう簡単な方法を紹介している。そして、これ以外にも多くの事例を紹介し、この介入の方法が考え方を変えるのに効果的であると証言している。
ロチェスター大学のジェイミソン教授は、「ストレスの効果」を検証するため、大学院進学適性試験を控えた学生を対象に、下記のマインドセット介入実験を行った。まずストレス反応を測定するためにテスト前と後に唾液が採取された。半数の学生は、試験前に「ストレスを感じるとテストの結果がよくなるという研究結果がある」という「ストレスの効果」について書かれたメッセージを読んだ。一方でもう半分の学生は、こうしたマインドセット介入を受けなかった。
 結果はどうだったか。介入を受けたグループは介入を受けなかった対照群に比べて、テストで高得点を獲得した。また、介入を受けたグループでは、強いストレス反応を示した人ほど、テストの点数が高いという傾向が見られた。逆に対照群では、ストレス反応とテストの点数には関連性は見られなかった。つまり、「ストレスの効果」について認識が高まると、ストレスをうまく利用できたのである。
 しかも、実験の3か月後、学生たちは本番の大学院進学適性試験を受験した時も、両グループの成績差は広がっていた。このことから、マインドセット介入は、その効果が持続するといえる。
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