提言:「日本の家庭、初等教育で、自尊心を取り上げてほしい」 [自尊心]

これまで自尊心についていろいろ述べてきたので、自尊心を高くもつことの必要性は理解していただけたと思う。ところが、日本における家庭内の教育および初等教育を見ていると、自尊心教育・指導が行われているかと言えばそれは明らかにノーだ。
日本の教育を2つの軸「期待(高い、低い)」,「自尊心(高い、低い)」を用いてマトリックス図を描くと、4つのゾーンに分かれる。現状の教育は圧倒的に「期待が高く、自尊心が低い」というゾーンに収まることがわかる。
ところがこのゾーンは、これまで見てきた劣等感、優越感、劣等コンプレックス、優越コンプレックスという自尊心に関わるマイナス面を醸成する土壌になっていて、それが表面化することでいろいろな問題を引き起こしているのだ。
具体的には、不登校、引きこもりと親に対する暴力行為、学校における暴力沙汰や弱い者いじめなどの問題であり、このゾーンにいることで起こってくる問題だということだ。
解決策としては2つ考えられる。「子どもに期待しない」と「自尊心を高くする」という2つだ。このうち、子どもに期待するなと言っても親は納得しないだろう。子どもに期待するのは親の自然な気持ちであり、期待しないという選択肢はない。とすれば、あとは子どもの自尊心を高めることしかない。(その前に大人の自尊心を高める必要があるのが当たり前のことだが)
もし自尊心の高い子どもに育っていたら、家庭内の問題も子どものいじめも決して起こらないはずだ。すべては、自尊心の低い子どもを育てたことのツケが回ってきているのだ。
ところが、大人たちはそれに気づいていない。そして家庭でも学校でも、子どもたちは常に比較されていて、子どもの自尊心を高めることは望むべくもないことだ。
いま必要なことは、一人ひとりの子どもを成長思考の視点で教育してほしいということだ。そして子どもには、努力すれば自分は成長できるということを身をもって経験させる必要があるのだ。
学び、成長することに喜びを見出せる教育こそ求められるのだ。そのためにも、まず大人が自尊心を高めることが先決だということだ。
子どもに高い自尊心をもってほしいなら、まず自分がそれをもたなければならない。子どもは親の言うようにはしないが、親がするようにすることを忘れてはならない。
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なお、自尊心をテーマにした投稿はこれで終わりです。見ていただいた皆様に感謝します。
しばらくして、「ストレス」をテーマに書きたいと思っています。

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