7日間ブックカバーチャレンジ「EQ こころの知能指数」 [日記]

③ダニエル・ゴールマン著「EQ こころの知能指数」
EQすなわち、「こころの知能指数」とは何か?という問いに答え、その後のEQブームをつくりだすきっかけとなった本である。EQとは、知能テストで測定される「考える知性であるIQ(左脳)」とは異質の「感じる知性(右脳・大脳辺縁系)」のことだ。人間の脳の中に、「情動」という認識モード(感じる知性)があるという考え方は、当時新鮮な驚きをもって受け入れられたものだ。
EQとは、次の5つを内容とする。①自分自身の感情を知る能力。②衝動を自覚し、自制する能力。③目標達成のために自分自身を励ます能力。④他人の気持ちを感じ取る能力。⑤他人と協力し合う社会的能力。
つまり集団の中では、自分と向き合い(①、②)、他人と協力して(④、⑤)、共通目標を目指して努力する(③)という構図が見えてくる。
そのうえでゴールマンは、人生の成功要因としては、IQの要素が20%、EQの要素が80%を占めるといい、それまでの人材に対する見方を逆転させたのだ。
これらの定義を見ると、日本人の特質と見なされてきたEQの要素(自制、協力、調和を保つ等)が、今は忘れ去られつつあるように見える。世界が日本的な良さに気づき身に着けようとしている一方で、日本人はそれを手放そうとしているのだ。


コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。