アメリカの中間選挙 [政治と経済]

 11月4日に実施された米中間選挙で共和党が躍進し、上下両院で共和党が多数を占めることになった。
選挙前から民主党の苦戦が伝えられていたが、それはオバマ大統領の外交政策等に対するノーという国民の声に他ならない。6年前に「change」を掲げて、就任当初は70%もあったオバマ大統領の支持率は、選挙前には40%前半に低迷しており、その不人気がそのまま選挙結果に反映されているようだ。
米国民は、オバマ大統領に希望し期待した反動として、失望も大きかったのだろう。
これにより、オバマ大統領のレームダック化は避けられない見通しとなり、決められない国会運営が続くのか。

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議員定数 [政治と経済]

アメリカの中間選挙を見ていて、改めて日本の議員定数が多いのに驚いてしまう。
アメリカの議員定数は、上院が100人、下院435人、合計535人だ。それに対して日本では、参議院242人、衆議院480人、合計722人にのぼる。
人口比で見ても、日本の人口はアメリカの半分だから、単純計算してもいかに日本の議員定数が多いかが解るというものだ。
ところが日本では、議員定数の削減は一向に決められないでいる。1票の格差是正よりも削減を図って欲しいものだ。

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一票の格差―国会の怠慢 [政治と経済]

最高裁は26日、昨年7月に実施された参院選挙は「一票の格差」が最大4.77倍だったとして「違憲状態」と断定した。ただし、「違憲」とは判断されず、選挙は無効にならずにすんだ。もし、選挙を無効にすると、政治的に混乱するという判断がなされたのであろう。
ところで、今回の衆院選もこの問題に対して「0増5減」という応急措置をとったまま行われることになった。定数是正を含めて、国会の審議は遅遅として進まない。
国民には犠牲を強いながら、国会議員は知らぬ存ぜぬでは済まされないはずだ。今回だけは、大胆な改革を実行できる政党に一票を投じたいものだ。

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師走の選挙 [政治と経済]

12月に入って何かと忙しいなかで、選挙カーから聞こえてくるマイクの声がいっそう忙しさを感じさせる。
ところで、今回の解散にはどう考えても大義はない。議員の定数削減は手付かずだし、多くの重要案件を廃案にしてでも「今」選挙するだけの大義は見つからない。それに、大臣を辞任した2人の議員も立候補している。明らかに自民党側におごりと倫理観の欠如が見て取れる。
ところが、野党側に受け皿となる政策が認められない。自民には入れたくない、そうかといって野等も頼りない。それでも一票を投じなければならないのか。

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自民党の大勝(1) [政治と経済]

12月14日に実施された衆院選挙で与党が大勝し、政権基盤はゆるぎないものになった。解散直後に行われた世論調査でも自民の圧勝が伝えられていて、そのアナウンスメント効果が注目されていた。自民に有利に働く(自分もその波に乗りたいという心理がはたらくか、自分が投票しなくても大勢に影響しないだろうから棄権する)か、野党に有利になる(自民が大勝することにブレーキをかけたい)か、どちらに転じるか興味があったが、どうやら波に乗った人が多かったようだ。
もし選挙があるとしたら、懸案となっていた1票の格差是正と定数削減が行われたうえで実施されてしかるべきだった。しかし、それらには手を付けられることなくアベノミクスの是非を問うという形になってしまった。そして、国民はそれにイエスという答えを出した。
安倍首相は、国民の信任を得たとしてアベノミクスの推進を行うだろうが、それ以外にも、集団的自衛権の行使をめぐる憲法解釈変更から憲法改正に一歩踏み出すことが考えられよう。矢は放たれたと見るべきだろう。

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若い人の低い投票率(2) [政治と経済]

 今回の選挙で気になるのは52.66%という投票率の低さである。特に若い人たちの投票率が低いのが目立った。彼らは、個人的なことには興味があるが、政治には興味をもたないのが特徴だ。
私が関係する大学の学生たちに聞いても、今回の選挙で投票に行くと答えた学生は少なかった。彼らは、選挙に行かないことで、自分の将来を他人の意思決定で決められているということに気付かなければならない。
一方香港では、民主的選挙(自分たちで自由に代表を選ぶ権利)を求めて学生たちが2か月間にわたって道路を閉鎖して当局(さらに中国政府に)と対峙するという行動に出た。
それが当たり前にできる日本では、選挙に行かない若者が多い・・・このギャップは何が原因なのであろう?早く目を覚まして、政治に興味をもってほしいものだ。

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ポピュリズムが民意と結びつくとき [政治と経済]

 民主主義のメリットをあげるときには、それは“万能ではないが”という但し書きがつく。いろいろな意見を自由に言い合ったうえで最後は多くの人が認める意見に従う。これが民主主義のいいところである。
ところが、今回のアメリカ大統領選挙を見ていると、自由に発言するという民主主義の基本は発揮された。しかし、トランプ氏の発言内容に問題があった。あの差別的な発言内容をもってして国を導いていくには首を傾げてしまう。今までの価値観からすると到底受け入れられない内容になっていた。それでも当選してしまったのだ。
何がそうさせたのか?トランプ氏は国民の“不満”に焦点を当ててそれを代弁したのだ。
最近になってオーストリアとイタリアで選挙があったが、過激派が難民の流入に対して不満を持っている多くの層を代弁して票を伸ばした。イギリスのEUからの離脱も同じ現象だ。これからしばらくの間は、ポピュリズムが幅を利かせるに違いない。それが国民の不満に結びつくとき、政治の地図は書き換えられるのかも知れない。

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