セカンドライフ(10) [セカンドキャリア]

「生きる」の主人公は、死を予期したときから生きることを始めた。つまり、本人の心のなかでは命のカウントダウンが始まったときから生きることを考え出したのだ。それまでは、たんに生きている状態が続いていただけだ。いわば生きる屍だったということができよう。そこにはお世辞にも未来に向かって生きる姿は見えない。「生きていく」とは、時間が未来に向かって開かれていなければならない。言い換えれば、人は自分が何かに向かって前進していると感じられるときにのみ、生命の発展の感じとして「生きていく」と思えるのだろう。

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