夢を描けない中間管理層 [日記]

 昨日(9月6日)は、名古屋で企業から派遣されてきた中間管理職を対象に研修をやってきた。テーマは「仕事で通用するポジティブシンキング」だ。ポジティブシンキングとはどんなことか、いま何故ポジティブシンキングが必要か、などを話したうえでテストをやってみた。自分のポジティブ度がどの程度あるかを確認してもらったのだ。テストを実施する前に予想してもらったところ、ほとんどの人が「悲観的」に手をあげていたが、結果は予想通りだった。しかもかなり重度の人がほとんどだった。
これを環境のせいにすることができよう。すなわち、この地域は自動車関連の企業が多く、東日本大震災と円高というダブルパンチに見舞われ、企業に元気がなくなってきたと言うわけだ。そんな中で働く中間管理職は、自分の将来が読めなくなって、不安を抱えて働いているのだ。「働けど働けど、じっと手を見る」という啄木の心境になるのはやむをえないだろう。したがって、「自分の夢を書いて欲しい」と言っても、ペンをもつ手が止まってしまうのだ。
それでは、景気が良くなって企業が元気になったら、彼らも元気になるのだろうか。おそらく彼らが元気を取り戻すことはないだろう。そこにはもっと本質的な変化があるような気がする。

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