脱原発は正しい選択か [東日本大震災と原発問題]

 日本にはすでに54基の原発が稼動しており、30%以上のエネルギーを原発に依存している。危険だからといって、一挙にそれらを停止させてことは可能だろうか。また停止させた場合、それに代わるエネルギーは確保できるのだろうか?
すでに、真夏の猛暑のシーズンを迎えるにあたって、電力の15%節電が呼びかけられている。製造業では、電力需要が減る土・日に労働シフトをしようとしている。家庭では、蛍光灯からLED電球への買い替えや扇風機の需要が起こっていて、節電の意識は高まっている。ところが、猛暑時でのクーラーの使用を減らすことは容易ではない。
一度快適な生活を体験した人が、それを手放すことはできないのだ。つまり、考えられる限りの耐乏生活をしてなお電力不足が起こったとき、どうするのか、ということだ。
今は、「原発は危険だからはやく脱原発の意思決定をすべきだ」という感情論が主流をしめているが、なんとなく、「原発を止めても自分の身にはあまり影響は無い」という安易な考え方が多いような気がする。
現段階で、原発に代わる代替エネルギーを見つけることは容易ではない。それならば、現実的な対応をせざるをえないだろう。それは、100%安全ということはありえないにしても、現行の「安全基準」の大幅な見直しとそれへの対応により、現段階で考えられる最大限の[安全]な状態にしたうえで原発を再稼動させるのが、現実的な対応ではないだろうか。また、それが事故を起こした日本が世界に向かって発信すべきことであろう。
そのうえで、長期的には脱原発の方向へ舵を切るというのが現実的な道なのかと思うがいかがなものだろう。

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