核兵器と原発 [東日本大震災と原発問題]

 核兵器と原発はまったく違う。しかし、核エネルギーを利用するという意味ではコインの表裏の関係にある。そして、“平和利用”というきれいな包装紙で包んだパンドラの箱を「安全・安価」というレッテルを貼って国民の目に見せたのは、他ならぬ政府(自民党)と電力業界であった。そして、決して開けてはいけないと言い含めていた。
ところが、今回の東日本大震災でこのパンドラの箱のフタが開いてしまったのだ。そして、私たちは、箱の中に詰まっている悪魔を見てしまった。それは安全で持続可能なエネルギーではなく、核兵器による惨状と同じ光景だったのだ。
日本が広島と長崎で体験したことと基本的には同じことだった。それを忘れてしまって、平和利用という名目で利便性、効率性を追求してきたのだ。それを追い求めて機能している段階ではよかった。ところが、いったん破綻するとコインの裏側が顔をだすのだ。
そのようなものに我々の将来を託すことはできない。できるだけ早く脱原発の方向に向かうべきだろう。
それができるなら、直ちにそうすべきだろう。しかし、すでに30%以上のエネルギーを原発に依存しているという現実がある。それをどう考えればよいのだろう。(続く)

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