それでも進められた原子力発電 [東日本大震災と原発問題]

それでも日本では原子力発電所の建設が進められた。その背景には、石油、石炭、天然ガスなど化石燃料の価格高騰、地球温暖化問題への危機感の高まりなどがある。つまり、原子力は二酸化炭素(CO2)を排出しない「最強のゼロエミッション電源」(橘川)と見なされたのだ。そして、現在では全国に54基建設されており、アメリカ(104基)、フランス(59基)に次いで第三位の保有国になっている。そして、地球温暖化問題への対応が追い風となって、さらに建設が促進されようとしていたのだ。
そこに今回の東日本大震災が起こった。そして「想定外」の地震と津波が押し寄せてきた、という言い訳をして関係者たちは責任問題から逃れようとしている。つまり事故は予測不能で不可抗力だったということになれば、責任を問われることはない。

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