日本の針路 [日記]

現在の日本の政治情勢を理解するには、1989年11月9日に起こったベルリンの壁の崩壊にさかのぼることができる。私は、壁が崩壊した1週間後にベルリンに入り、あの歴史的な瞬間に立ち会うことが出来た。あの時の熱狂ぶりを今でも忘れることはできない。そして、「これから世界は大きく変化する」ということを肌で感じることが出来た。それから間もなくして、ソ連が崩壊し、それとともに東西冷戦構造に終止符が打たれた。
戦後の日本の政治は、冷戦体制を代理するような形でイデオロギーの看板を掲げた政党が自由主義、社会主義社会の実現をめざして競ってきたといえよう。そして、アメリカの核の傘の下で生きる道を選択した日本は、55年体制を維持し続けてきた。
しかし、冷戦構造の崩壊はイデオロギー時代の終焉を意味し、アメリカ一極支配の中で日本の政党は将来構想を描けないまま離合集散をたどって今日に至っている。そして更に、今回のアメリカ発の金融危機は、アメリカの一極支配構造に終止符をうつことになったが、日本ではいまだにどの政党も「国の針路」を描ききれていない。
現状ではダメということだけははっきりしているが、それではこれからどのような日本をつくっていくのか、今回はまさにそれが問われる選挙であるべきであり、それを描いた政党がこれからしばらくの間日本の政治を主導していくものと思われる。

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