自己肥大症 [現代の若者考]

小さいときに我慢することを覚えた子どもは、大きくなって自分が欲しいものが手に入らないからといって人のせいにはしないし、相手の人を憎むこともしない。正常な大人に成長していく。
一方、自分が望むものは何でも与えられ手に入れてきた子どもは、家庭の外でも自分の欲求を満たそうとする。そのため、極端な場合は、人から奪ってでも手に入れようとする(ブレーキが利かない衝動的な行動をとるようになる)。
すなわち、自分が欲しいものをもっていて、与えてくれない人を見ると、その人が赤の他人でも怒りを感じ、憎むようになる。わがままな子どもに育つのだ。
このような子どもが学校に通うようになり、先生に行動を注意されると、「自分は悪くない。注意する先生が悪いのだ」と自分を正当化しようとする。文句をいってくるのもこのような子をもつ親だ。当然親しい友達もできない。
つまり、自分の思い通りにならない人を見ると、一方的に怒りを感じてしまうのだ。「私は、他人の欲求が満たされなくても、自分の欲求を満たすのだ」という論理だ。自分勝手なエゴむき出しの人間が出来上がることになる。決して自分の非を認めようとしないラージ“I”の人間になる。このような人を私は自己肥大症ということにしている。(続く)。

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