頂上の風景(10) [男の居場所]

上り坂のときは、人生はバラ色に見えた。
努力次第で、もっと良い未来が拓けると素直に感じることができた。今よりももっと良い未来が待っていると。頂上に達したときに見える風景を期待しながら山を登ってきた。きっと360度パノラマに違いない。
しかし、登りきったと思われるところに着いても必ずしもバラ色には見えない。むしろ後になってそこが頂上だったと気づくのではないか。しかもそこに留まれる期間はそう長くは続かないものだ。
やがて下山の時期に入る。体力はだんだん衰えてきて、無理がきかなくなってくる。すべてのものが以前のように生き生きとは見えない。

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