原発の再稼動(2) [東日本大震災と原発問題]

 やはりそうだった。停止中の玄海原発の地元町長は、九電社長に対して再稼動に同意する考えを伝えた。再開の理由として町長は「移動式電源車の配備など緊急安全対策が講じられ、玄海原発の安全性に一定の理解が得られた」と述べた、と報道されている。
福島原発後に、停止中の原発再開を表明したのは初めてである。
原発を抱える立地自治体の首長のほとんどが、「今は再開の時期ではない」と表明している中で、最初に「イエス」と言うには勇気がいっただろう。これですぐに他のところに波及するとは思わないが、内心「よくやってくれた。これでやりやすくなった」と思っている首長が多いのではないか。
ただし、これで再開の条件が整ったと思って欲しくない。今回政府が示した対策を見ると、事後処理つまり、事故が起こった後に最低限完備しなければならないことをあげているに過ぎないような気がする。そうではなくて、防潮堤をはじめ、予防対策が盛られていないのが気にかかる。したがって、政府も「今回の原発再開にはここまでの対策を採ってもらった。しかし、本格的にはここまでやる必要があり、それは第二段でいつまでにやってもらうつもりだ」ということを、国民の前に包み隠さず言う必要があろう。


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