高齢者の所在不明 [日記]

 今年は高齢者にとって不名誉な年になった。
はじめは「無縁社会」が問題になった。日本社会を紡いできた3つの「絆」(地縁、血縁、社縁)が急速に失われて、孤独死が増えている実態が報道された。
半年も経って、今度は高齢者の所在不明が明らかになった。
所在不明の問題発見のきっかけになったのは、東京の奇妙な出来事であった。
111歳という都内最高齢の(はずの)人がミイラで発見されたが、実は30年前に亡くなっていたというのだ。これは論外としても、行方不明の高齢者が各地で判明している。
自治体の怠慢もあるが、近親者が生きているにもかかわらず、確認できないという現実をどう見たらよいのだろう。実の親が出て行ったまま音信不通の期間が続いている。・・・信じられないがこれが現実だとしたら、それは現実が異常なのだ。家族の絆も、地域の絆も希薄になって、高齢者が行き場を失ってしまう・・・。
日本には100歳以上の人は4万399人いるという。長生きすることはよいことだと言える社会にするにはどうしたらよいか、われわれ全員に突きつけられた難問である。


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