無縁社会の拡がり [日記]

先週もNHKで「無縁社会」の続編が放映された。
前回までの取材では、独居老人が亡くなっても引き取り手がいないで無縁仏になっていく姿が浮き彫りになっていた。ところが今回の取材では、前回の番組を見ていた若い人々に焦点を当てていて「やがて自分もあのようになっていく」とツイッターでつぶやいた人を登場させていた。2人はいずれも30台で、独身の男女。もちろん両親もいる。ところが、一人暮らしの気楽さと不安定な職業についているため収入が安定せず、社会の片隅でひっそりと生きている。もちろん将来に不安をもつことはあっても希望をもつことができない。
やがて自分も年をとると、身寄りがいなくなって独居老人になっていき、一人で死んでいく。
若い人の口からこのような言葉を聞くとは思わなかったが、これが現実なのだと改めて認識できた思いだ。今の社会は、行き場を失って、どこにも自分の居場所がなくなった人々が大勢いる。これをすべて自己責任ということはできるが、皆がそうなったとき、それは社会の責任になる。社会は個人の自立を求めたが、結果は孤立が産み落とされてしまった。
現代の日本が失ったもの中で一番大きなことは「希望」ということだろう。希望がなければ、将来に向かって生きていくことはできない。
こういっている間にも、無縁化はどんどん拡がっている。その流れを止められないとしたら、一人でいても生きていけるネットワークをつくる以外に道はなさそうだ。




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