21世紀を担うリーダー養成講座通信(10) [21世紀を担うリーダー養成講座]

8月8日(土)は、次のお二人の講座がありました。
元昭和シェル石油常勤監査役の今井智之氏の「グローバルに通用する経営思考」
元通産省事務次官、元アラビヤ石油社長の小長啓一氏「中東産油国と日本」

今井智之氏の講義要旨:
今井氏は、グローバル化という視点で企業経営を捉えると、日本は欧米に比して劣勢である。それは英語力という問題よりは思考過程の相違にあると考えられる。
日本はEmotional, 欧米はLogicalという違いがある。グローバルというのは、Logical Thinkingができることであり、意思決定の基本である。これによりコミュニケーション力=説得力も高まってくるというものだ。
今井氏は、日本郵政をめぐる総務相と社長のやり取りと決着のつけ方、および新銀行東京をめぐる事例を取り上げられ、EmotionalとLogicalの考え方の違いを整理された。そのうえで、次の項目について具体的にわかりやすく説明された。
1.グローバル化とは
2.経営環境がいかに変化したか
3.日本企業の経営スタイルは変化したか
4.経営思考の改造を以下の切り口で見る
5.経営計画のあるべき姿
6.投資案件審査の留意点
7.業績改善への思考改造
8.効果的な組織運営
9.結び
DSC00199.JPG

小長啓一氏の講義要旨:
小長氏は、20年間にわたりアラブ諸国と付き合ってこられた経験から、アラブ諸国の人たちのメンタリティが日本人に似ていることから話を始められ、アラブ流の交渉の仕方にふれられた。
この点については、ご自身が1997年から2000年にかけてアラビア石油の採掘権の延長交渉を行われた苦労話を交えながら披露された。
メンタリティ:年功序列のたて社会、義理堅い、メンツを大切にする、家族を大切にする、
       コンセンサスを重んじる、など
そのうえで、アラブの人たちは、①日露戦争で日本が大国ロシアを破ったことを知っていて高く評価している(老人に多い)。②戦後、短期間に復興を遂げたことに尊敬の念をもっていて、日本から学びたいと思っている。
さらに、アラブ諸国もアメリカ発の金融危機に大きな影響を受けており、石油に頼ってきたモノ・カルチャーから脱却して産業育成を図っていく国づくりが必要との視点がでてきており、そこに日本がどれだけ協力できるか考えていく必要がある。
そして最後に、アラブ諸国の民主主義の問題、およびイラン、イラクの問題が今後どのように展開していくかについて示唆に富んだお話をされました。
DSC00201.JPG
コメント(0)  トラックバック(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

高校生の未来塾他人を許せないサル ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。