フローの構成要素 [フロー理論]

チクセントミハイ教授は、フロー(flow)状態にある人は誰からも強制(外発的)されず、それ自体に価値を見出し、内部からの欲求にもとづいて(内発的)行動している、という。
そして、人はフロー状態にあると、次のような特徴があることを指摘している。
(1)行為に集中、没頭している、
(2)時間感覚の喪失。
(3)自我意識の喪失。
(4)自分の行為や環境を支配している感覚。
(5)個人の行為に対する明確なフィードバックがある。
(6)その行為自体に価値を認める(自己目的的)。
これらすべてが揃わなければフロー状態に入れないということではなく、一部でも揃えばフローに入れると言う(続く)







フローに入るための3つの条件 [フロー理論]

フローは、物事に集中して取り組むときに起こる心理状況であるということができる。これをつくりだすためには、次の3つの条件が揃う必要がある。これらは相互に支えあう3要素だ。
それらとは、(1)内発的動機、(2)信頼(自分を信頼する)、(3)学習(向上心)の3つだ。
・内発的動機とは、自分の内面から湧き上がってくる欲求にもとづいてことに当たるということである。これがある限り、外から強制されなくても自ら進んで行動する。
・信頼とは、自分自身を信頼すること、とくに自分のなかにある自分(潜在意識)を信頼し、任せるということである。顕在意識がでしゃばると、フロー状態は途切れる。
・学習とは、常に高い目標を目指してチャレンジする人に必要な要素であり、挑戦のプロセスでも、結果からもでも学んで(たとえ失敗しても)、次の挑戦に備えられることである。(続く)。

フロー人間の心理 [フロー理論]

それでは、フロー状態のなかにいる人の心理状態を推し量るとしたらその特徴はなんだろうか。それはフローの構成要素から導き出すことができる。
前に紹介したように、チクセントミハイ教授は、フロー状態の人の心理を6つあげているが、それらをさらに要約すると3Cと言われるものに行き着く。
・自信(confidence)
・熱意 (commitment)
・コントロール (control)
すなわち、自分がしていることに自信をもち、それに没頭しながら、自分自身の行動をよくコントロールすることができたときそこに相乗効果が生まれてフロー状態にいるとことになる。そのような人はプレッシャーがかかったときでも、これらの特徴を持ち合わせている。(続く)。(R&Mクリーゲル「C型人間」


パニック・ゾーン [フロー理論]

パニック・ゾーンは、課題の難易度が自分の能力よりも大きいときに感じる領域だ。つまり、自分の能力に比し対処不能と感じる要求をつきつけられると、人は「不安」を感じる。それよりも小さいが、依然として対処不能と感じると、「心配」になってくる。
それにスピードという要素が加わると、プレッシャーを感じて、負けずに頑張ろうとします。こういう人は、人生は時間との競争になり、せかせか行動が目に付くようになります。
しゃべるのも速い、歩くのも速い。何事も速くやらなければ気がすまないのです。
そして、自分だけでなく、ゆっくりやっている人を見ると、イライラしてきて"速く“と言ってせかすのです。
このような人のなかには、プレッシャーがかかればかかるほど、いい仕事をする人もいます。「頑張っているからこそ、いい仕事ができるのだ」と言います。
しかし、このような人は、欲張って短時間に多くのことをやろうとして、結局たいしたことはできないのです。(続く)。

無気力ゾーン [フロー理論]

無気力ゾーンは、課題の難易度が自分の能力に比して小さいと感じる領域だ。
つまり、自分はできると思っているのに易しい課題を与えられると「退屈」を感じる。さらに、大きなスキルをもちながらそれを用いる機会をほとんどもたないと、退屈の状態を通り越して次第に「不安」になってくる。
このゾーンにいる人は、一つのことを極めようとする傾向が強く、いまやっていることについて相当の腕をもっている。しかし、そこから一歩踏み出そうとは決してしない。そのため、やがてやることの先が全部読めてしまうになり、毎日が同じことの繰り返しのようになってしまう。
こうなると、もう何をやっても面白くない。このゾーンにいる人は、十分な能力をもちながら、このやる気のなさのために「無気力」になっているのである。
何かをやろうとするときは、失敗することが怖くなって決して冒険することはない。同じところで足踏みしているだけだ。(続く)。

フローゾーンから出る [フロー理論]

人はいつも同じゾーンにいるわけではない。あるときはFゾーンにいるかと思えば,次の瞬間にはMゾーンにいったり、場合によってはPゾーンにいったりする。
人は精神の集中が途切れるとき、フローでなくなる。フロー状態は、精神を集中しているときに起きる現象だから、気が散って他のことに注意が向けられると「今、ここで」から脱して他のゾーンに移ってしまう。
 チクセントミハイは、フローの最も明瞭な特徴は「行為と意識の融合であろう。フロー状態にある人は二重の視点を持つことはない。彼は自分の行為を意識してはいるが、そういう意識そのものを更に意識することはない。」と言っている。すなわち、フロー状態にあると、人は行為に没頭しているので、自分自身を意識することはない。そして「意識が行為から分離しはじめると、人はその活動を「外から」眺めることになり、フローは妨害される」という。
これらの妨害は、「うまくやっているだろうか」「ここで自分は何をしているのだろう」等の疑問が、心のなかにひらめいた時に生じる。(続く)

フローゾーンへ入る [フロー理論]

フロー状態は、物事に集中して取り組むときに起こる心理状況である。これをつくり出すには、次の3つの条件が揃う必要がある。これらは相互に支えあう3要素だ。それらとは、(1)内発的動機、(2)信頼(自分自身を信頼する)、(3)学習(向上心)の3つだ。 
・「内発的動機」とは、自分の内面から湧き上がってくる欲求にもとづいて事に当たるということである。これがある限り、外から強制されなくても自ら進んで行動する。
・「信頼」とは、自分自身を信頼すること、特に自分のなかにあるもう一人の自分(潜在意識)を信頼し、邪魔をしないで任せるということである。顕在意識がでしゃばると、フロー状態は途切れてしまう。
・「学習」とは、常に高い目標を目指してチャレンジする人に必要な要素であり、挑戦のプロセスでも、結果からも学んで(たとえ失敗しても)、次の挑戦に備えられることである。(続く)。

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