21世紀を担うリーダー養成講座(6回目) [リーダー養成講座]

12月22日(土)、次のお二人の講義がありました。
・葉山彩蘭氏(淑徳大学経営学部教授)の「日中台のトライアングル経営」
・崎川茂郎氏(中部大学中部高等学術研究所 客員教授)の「21世紀はインドの時代?」

葉山彩蘭氏の講義要旨
葉山氏は、1895年から50年間の日本植民地時代があったが、台湾(人)は基本的には日本(人)には良い印象をもっていて、両国は友好な関係にある。
そして、台湾は現在中国との間も友好な関係にある。一方、日本は中国との間にいろいろな問題を抱えていることを考えると、日本と台湾の企業が提携して中国マーケットに進出する必要があると提言された。
もともと日本企業が中国に投資する動機は、次の4つにある。
①豊富な労働力、②土地コストの安さ、③税制の優遇、④中国の巨大国内市場
ところが、2006年日中関係の「政冷経熱」による対中投資は減少。日本企業は「China+1」のモデルを採用するようになった。
マーケットの大きさを考えると、中国を無視するわけにはいかない。リスク対策上からも日本企業と台湾企業が連携し、中国で経営活動を展開するトライアングル経営が必要で、ファミリーマートなどの成功例がある。それは次のような数式で表される。
「日本のノウハウ+中華文化」=>台湾式ハイブリッド経営

崎川茂郎氏の講義要旨
崎川氏は、まずスイスのビジネススクールIMDが発表したデータで日本の世界競争力は27位であること、また一人当たり国民所得は19位、労働生産性は20位で、GDPの3位との間には大きなギャップがあると指摘される。
そのために日本は外資にとって魅力が低く、対内直接投資残高は低位のまま推移している。(国内企業も海外に投資している)。
一方、インドは総体的にはまだ貧困であり、国内にいろいろな問題を抱えているが、高等教育という点では世界一であり、多様性と混とんとした中で「答え」を自分で作れる人たちを生み出している。
インドが世界一になるかどうかはわからないが、インド人が世界で活躍することは確かだ。それは以下のように多様性を受け入れる米国進出状況をみても明らかなことだ(インド人比率)。
・科学者    12%     ・インテル    17%
・医者      20      ・ゼロックス   13
・マイクロソフト 34      ・NASA    36
・IBM      28      ・米国議員のうちインド「族議員」200人
日本はもっとインドのことに注目すべきだ。その場合、「インドへの視点」ではなく「インドからの視点」が必要だと強調された。
グローバル化のなかで大切なことは、色々な視点で世界を、企業経営を見ていくことである。
これからのキーワードは好奇心、探検であり、これをベースにイノベーションを生み出すようになることだ。

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