セカンドライフ(2) [セカンドキャリア]

あなたは長くなった老後を手放しで喜べますか。それを生きるだけの覚悟はできていますか?
その時間を生きるにあたって、私たちは今までとは全く違った生き方をしなければなりません。
今までは、毎日9時前に出社すると、そこにはやる仕事があって、それをこなして6時から7時には退社できる。1日の1/3は会社で過ごすことができました。
寝る時間を差し引くと、自分の自由にできる時間は3~4時間です。
ところが、定年退職すると、すべては自分の時間になるわけで、あてがわれた仕事もありません。その時間をすべて自分の好きなことに使えるわけです。
定年を前にして多くの人が「これで誰にも拘束されることなく好きなことができる」とバラ色の生活を考えます。

ところが、退職前にはそう思えたことが、実際はそうはいきません。「毎日が日曜日」(エブリ・サンデイ)で何をやってもよいと言われても、いざその身になってみると、何をしてよいか分からないのです。
私たちは、学校を卒業して組織に入ると、そこでは働く場所、仕事だけでなく、仲間も、サラリーも、生きがいまでも与えられて、それに疑いをもつことなく時間を使ってきました。ある意味で「あてがいぶちの組織生活」を送ってきたわけです。