21世紀を担うリーダー養成講座通信(6) [21世紀を担うリーダー養成講座2010]

6月26日(土)は、次のお二人の講義がありました。
・石田勝紀(緑進学院代表、元郁文館夢学園理事)の「若者たちはどこへ向かうか」
・戸田秀明(元NTT監査役、元日本情報通信社長)の「コーポレート・ガバナンス」

(1)石田勝紀氏の講義要旨

石田氏は横浜で自ら経営する進学塾でのエピソードを語られ、生徒の成績が驚異的に伸びるコツを披露された。そのポイントは受験テクニックではなく、心をしつけること。具体的には、挨拶・時間厳守・整理整頓を徹底的に習慣化し、本人に自信と積極性をもたせること。指導者は子供の表情から子供の習熟度と感情を推し量り、常に子供の気持ちになって同じ視線にたち、ほめながら成長を促す重要性が強調された。次に、(株)ワタミ社長の渡邉美樹氏にスカウトされて郁文館夢学園の学校経営を任された話があり、教員の惰性した意識を改革する難しさが語られた。授業風景をビデオに撮り、先生自身にその評価を委ね、改良点について自ら気付いてもらうことで、授業内容が飛躍したという。現在、石田さんは現状の日本の教育システムに大きな危機感を感じ、リーダーシップを発揮するような人材を作るべく、自ら財団を立ち上げ、海外体験等を積んだ常識にとらわれない学生や社会人を社会に創出すべく活動を始められた。
石田さんは42歳と受講生と同じ年代で、素晴らしい情熱と正義感と洞察力に優れ、受講生からの評価は非常に高かった。
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(2)戸田秀明氏の講義要旨

戸田氏はまず、「株式会社とは何か、会社は誰のものか」との問いかけから始められ、不祥事を起こさないためのコーポレート・ガバナンスについて話を進められました。
会社経営において、従業員を中心とした日本流と、株主を中心とした米国流の違いについて説明が加えられ、エンロン事件や西松建設を始め、具体例を交えながら解説された。
不祥事のおこる原因として、長年の慣行、利益至上主義、チェック体制不備が挙げられた。最近の傾向としては、株主を重視する会社が多く、配当性向や利益の株主配分が高くなってきた。
そもそもコーポレート・ガバナンスは、株主の権利を重視せよ、という株主の主張から生まれて発展してきた。まとめとして、コーポレート・ガバナンスは、企業経営を監視し、不祥事を防ぐためのメカニズムであり、良きコーポレート・ガバナンスは良き企業文化(風土)の上に作られることを強調された。
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